gimresi's blog

みきと@研修医・内科×とある総合診療専攻医のブログ

片田舎のとある総合診療専攻医のアウトプット用ブログです。たまには関係ないことも綴ります。

2020-02-15から1日間の記事一覧

発汗・寝汗に対する漢方薬処方

良い適応となる状態 体力低下が顕著で明らかな原疾患がなく、寝汗や発汗のある場合。 高齢者や体力低下した者が急性上気道炎などの急性発熱性感染症に罹患し解熱後に寝汗が続く場合。 処方前に押さえておくべきこと ・発汗異常の原因となる疾患を十分検索し…

喘息発作を帰宅させる時の対応

喘息を帰宅させる時の対応を初めから丁寧に ◯喘息患者の入院適応 ・高度および重篤の場合 ・中等度発作の場合、吸入薬や全身ステロイド治療などで2−4時間の治療で反応不十分あるいは1−2時間の治療で反応なしの場合 ・救急受診までに症状が数日〜1周間程…

風邪診療 発熱+発疹

はじめに このカテゴリーとして最も多いのは蜂窩織炎である。全身性であれば診断がつかない何らかのウイルス感染に伴うもの(中毒疹)、もしくは薬疹の疑いとなることが多い。 病歴聴取 ・年齢:高齢者ではウイルス感染ではなく、非感染性疾患(薬剤性)もし…

風邪診療について 発熱+関節痛型

この症候で最も大事なことは「関節痛だけ」なのか「関節炎」まできたしているかということである。 強い関節痛〜関節炎まできたしうるウイルス 頻度の高いもの ・パルボウイルス ・風疹とそのワクチン ・BC肝炎ウイルス ・アルファウイルス ・デングウイルス…

抗インフルエンザ薬の特徴と使いかた

はじめに 抗インフルエンザ薬は複数種類あり、その投与経路、回数、薬価など微妙な違いがある。今回はその違いを解説し、何を処方すべきか選べることを目標にまとめる。 インフルエンザウイルスは発熱後48〜72時間にウイルス量が最大となるため48時間…

夜間小児科外来 咳嗽が止まらない編

夜間小児外来 咳嗽だけある場合 はじめに 発熱がなく咳嗽のみある場合などは呼吸状態が悪くなければ帰宅できるが、ずっと続く咳嗽は保護者の心配が強くなるため器質的疾患がないか調べて症状緩和してあげる処方が必要となる。 まずはバイタルサインを確認。 …

夜間小児科外来 嘔吐・下痢・腹痛編

夜間小児科外来 嘔吐・下痢・腹痛編 はじめに これらが主訴で夜間外来を受診する子供はかなり多い。特に嘔吐は子供には頻繁に起こる。原因は胃腸炎が多いが対応について概説する。 何はともあれバイタルサインが整っていれば浣腸! 浣腸して便の状態を観察す…

夜間小児科外来 発熱対応編

夜間小児科外来 発熱対応編 はじめに 小児科外来では夜間・昼間にかかわらず最も受診する理由が多いものの一つが発熱である。今回は発熱の際に夜間外来で行う対応について概説する。 何を聴取するか? ・いつからの発熱? ・咳嗽・鼻水などの随伴症状はある…