gimresi's blog

みきと@研修医・内科×とある総合診療専攻医のブログ

片田舎のとある総合診療専攻医のアウトプット用ブログです。たまには関係ないことも綴ります。

外来

伝染性単核球症についてまとめてみた

外来でよく出会うこの疾患、mononucleosis-like symptoms(伝染性単核球症の臨床像)は発熱、全身倦怠感、頸部リンパ節腫張(特に後頸部リンパ節などの全身性リンパ節)、肝脾腫などがあり、これらがあれば疑う。 ポイント ・毛布のような白苔が扁桃に付着して…

感冒症状(風邪・上気道感染)に対する処方まとめ

いわゆる風邪という疾患は発熱、頭痛、咽頭痛、咳嗽、鼻水など多岐にわたる症状が同時に同程度起こるとされている。しかしただの風邪に抗菌薬処方は有効ではなく、作用に比べて副作用のリスクの方が高いという認識が必要と考えられる。 一方で風邪に対しては…

風邪診療 咽頭痛症状がメインの場合

咽頭痛をきたす疾患は非常に多い。アメリカでは年間2100万人が咽頭痛で受診しそのうち1200万人は急性咽頭炎の診断となっている。咽頭痛は重篤な疾患の症状ともなる場合があり、killer sore throat(死の危険性のある咽頭痛)は見逃してはいけない。 …

風邪診療 鼻水が主症状の場合

はじめに ・鼻水を主症状とする場合、鼻症状メインの風邪かもしくはアレルギー鼻炎、細菌性副鼻腔炎の鑑別が必要となってくる。しかしこれらの疾患は初診で診断をつけて治療を開始しなくても、自然軽快したりそれほど重症にならないなどの点からそれほど重要…

風邪診療 咳症状メインの感冒症状に対するアプローチ

咳症状で受診しうる最も多い疾患は気管支炎であり、90%以上が非細菌性で5〜10%がマイコプラズマ、クラミジア、百日咳菌などと言われている。 解剖学的下気道:気管支以下 臨床学的下気道:肺以下 気管支炎で最も多いのはウイルス性の気管支炎で抗菌薬…

外来風邪診療 診察から処方・帰宅まで

医学生時代、多くの医学知識を詰め込み、様々な疾患・治療法を授業の中で学んできたが、いわゆる風邪(上気道炎)だけの授業というものが驚くべきことに、ほぼないのが医学教育の現状である。 世間一般の方からすれば驚くことかもしれない。ただこれが現実で…